ホンダは2026年3月、米国で生産する「ACURA INTEGRA Type S(アキュラ・インテグラ タイプS)」を日本へ導入すると正式発表しました。
日本では2026年後半から順次発売される予定です。
インテグラといえば、かつて日本でも人気を集めたホンダのスポーツモデルです。その名前が今度は北米向け高級ブランド「Acura(アキュラ)」をまとい、米国生産車として日本へ戻ってきます。
しかも導入されるのは、最高出力320hpの2.0Lターボエンジンと6速MTを組み合わせた最上位モデル「Type S」です。
そこで気になるのが、次のポイントでしょう。
- 日本価格はいくらになるのか
- シビックタイプRとは何が違うのか
- 左ハンドルのまま導入されるのか
- あえてインテグラ Type Sを選ぶ価値はあるのか
結論からいうと、インテグラ Type Sは「シビックタイプRほどサーキット志向ではなく、上質さや日常性も欲しい人」にとって非常に魅力的な一台です。
一方、価格は800万円前後まで上昇する可能性があり、シビックタイプRより割高になることは避けられそうにありません。
アキュラ・インテグラ Type Sの日本発売が正式決定
ホンダは、アキュラ・インテグラ Type Sとホンダ・パスポート TrailSport Eliteの2車種を日本市場へ導入すると発表しました。
発売時期は「2026年後半より順次」とされています。
今回の導入では、国土交通省が新たに設けた米国製乗用車に関する認定制度が活用されます。日本向けに一から専用仕様を開発するのではなく、米国生産車の魅力を生かしたまま販売する狙いがあると考えられます。
インテグラ Type Sは、米国オハイオ州にあるメアリズビル四輪車生産工場で生産されます。
2026年の東京オートサロンと大阪オートメッセにも参考出品され、市販化を望む声が多かったことも日本導入を後押ししたようです。
なお、現時点では以下の項目が正式発表されていません。
- 日本での正確な発売日
- 日本販売価格
- 年間販売台数
- 販売店舗・販売方法
- ハンドル位置
- 日本仕様の装備内容
ここから先の価格や仕様については、北米仕様をもとにした予想を含みます。

アキュラとはどのようなブランドなのか
Acuraは1986年に誕生したホンダのプレミアム・パフォーマンスブランドです。
主に北米市場で展開されており、トヨタに対するレクサスのように、ホンダ車より上質でスポーティな商品を扱っています。
日本ではアキュラブランドが本格展開されていないため、エンブレムは知っていても実車に触れたことがない人は多いでしょう。
今回のインテグラ Type S導入は、単に海外仕様のホンダ車を販売するだけではありません。アキュラブランドのクルマを正規販売車として日本で体験できる、象徴的な出来事になります。
日本で生まれたインテグラという名前が、米国でアキュラのスポーツモデルに成長し、再び日本へ戻ってくるところにも特別感があります。
インテグラ Type Sの主要スペック
日本仕様の詳細は発表されていないため、現在公表されている米国仕様の参考スペックをまとめます。
| 項目 | インテグラ Type S(米国仕様) |
|---|---|
| 全長 | 4,725mm |
| 全幅 | 1,900mm |
| 全高 | 1,407mm |
| 最低地上高 | 102mm |
| 車両重量 | 1,460kg |
| 乗車定員 | 4人 |
| エンジン | 直列4気筒2.0L VTECターボ |
| 駆動方式 | FF |
| トランスミッション | 6速MT |
| 最高出力 | 320hp/6,500rpm |
| 最大トルク | 310lb-ft/2,600~4,000rpm |
最高出力320hp、最大トルク310lb-ftは、日本でなじみのある単位に換算すると約420Nmです。
駆動方式は4WDではなくFF。トランスミッションも6速MTのみという、かなり割り切った構成です。
ATやCVTを選べないため、販売台数を追うモデルではありません。最初からMTスポーツカーを求める層に絞った商品と考えられます。

2.0Lターボと6速MTを組み合わせた本格派
インテグラ Type Sには、モータースポーツ由来の技術を採用した2.0L VTECターボエンジンが搭載されています。
さらに、軽量フライホイールとクロスレシオ化された6速MTを組み合わせ、エンジン回転をパワーバンド内に保ちやすい設計とされています。
シフトストロークも短く、レブマッチコントロールを備えているため、シフトダウン時の回転合わせを車両側が支援します。
また、Type S専用の「Sport+」モードでは、アダプティブダンパーの設定が引き締まり、アクティブエキゾーストバルブも開いて排気音が強調されます。
中央に3本のテールパイプを配置した排気システムも、インテグラ Type Sを象徴する装備です。
単にシビックの内外装を変えただけではなく、音や乗り味を含めてアキュラらしい演出が加えられています。
日本価格は800万~900万円と予想
2026年モデルのインテグラ Type Sは、米国で5万3,900ドルから販売されています。
1ドル150円で単純換算すると約809万円です。
ただし、米国価格をそのまま円換算した金額が日本価格になるとは限りません。輸送費や認証費用、日本向け装備、為替変動などが加わる一方、ホンダが戦略的な価格を設定する可能性もあります。
以上を踏まえると、予想価格は次のようになります。
| 予想 | 日本価格 |
|---|---|
| 戦略的な価格設定 | 750万~800万円 |
| 本命予想 | 800万~850万円 |
| 装備を充実させた場合 | 850万~900万円 |
本命は800万~850万円前後です。
現在、シビックタイプRの全国メーカー希望小売価格は617万9,800円です。そのため、インテグラ Type Sが800万円なら約180万円、850万円なら約230万円高くなります。
この価格差を「アキュラブランド」「輸入車としての希少性」「内外装の上質さ」に払えるかが、購入判断の大きなポイントになります。
シビックタイプRとの違い
インテグラ Type SとシビックタイプRは、どちらも2.0Lターボ、FF、6速MTを採用する高性能モデルです。
機構面で近い部分はありますが、目指している方向性には違いがあります。
| 比較項目 | インテグラ Type S | シビックタイプR |
|---|---|---|
| ブランド | Acura | Honda |
| キャラクター | 上質なストリートスポーツ | 究極のFFピュアスポーツ |
| エンジン | 2.0L VTECターボ | 2.0L VTECターボ |
| 最高出力 | 320hp(米国基準) | 330PS(日本仕様) |
| 駆動方式 | FF | FF |
| 変速機 | 6速MT | 6速MT |
| 乗車定員 | 4人 | 4人 |
| 全長 | 4,725mm | 4,595mm |
| 全幅 | 1,900mm | 1,890mm |
| 車両重量 | 1,460kg | 1,430kg |
| 荷室形状 | 5ドアリフトバック | 5ドアハッチバック |
| 走りの方向性 | 公道での速さと快適性 | サーキット性能重視 |
| 日本価格 | 800万~900万円予想 | 617万9,800円 |
| 希少性 | 非常に高い | 高い |
なお、インテグラの320hpとシビックタイプRの330PSでは測定基準や単位が異なるため、数字だけで単純比較はできません。
性能差以上に重要なのは、両車の味付けです。
シビックタイプRは大型リアウイングや専用エアロ、Honda LogRなどを備え、サーキット走行まで見据えています。ドライバーを中心に考えた、緊張感のあるピュアスポーツです。
一方のインテグラ Type Sは、強烈な動力性能を持ちながら、デザインや快適性、オーディオ、普段使いのしやすさも重視しています。
端的にいえば、次のような違いです。
- 速さとサーキット性能を優先するならシビックタイプR
- 上質さと希少性、日常での満足感を求めるならインテグラ Type S

インテグラ Type Sは日常で使いやすい
インテグラ Type Sの魅力は、スポーツ性能と実用性を両立していることです。
ボディは独立したトランクを持つ4ドアセダンではなく、後席と荷室がつながる5ドアリフトバックです。大きく開くテールゲートを採用しており、荷物の積み下ろしがしやすくなっています。
後席を倒せば長い荷物にも対応できるため、2ドアクーペより日常生活で困る場面は少ないでしょう。
ボディサイズは全長4,725mm、全幅1,900mm。全幅はシビックタイプRより10mm広い程度ですが、一般的な立体駐車場では制限に引っかかる可能性があります。
最低地上高も102mmしかないため、急な坂道や段差、輪止めには注意が必要です。
日常で使えるスポーツモデルではあるものの、日本の道路環境では駐車場選びに多少気を使うクルマです。

アキュラらしい上質感も魅力
インテグラ Type Sは、シビックタイプRよりプレミアムな車内空間を狙ったモデルです。
北米仕様では、スポーツシートやデジタルメーター、ワイヤレス充電、アダプティブダンパーなどが用意されています。
さらに、16スピーカーとサブウーファーを組み合わせた「ELS STUDIO 3D」プレミアムオーディオも特徴です。ただし、日本仕様にどの装備が採用されるかは正式発表を待つ必要があります。
シビックタイプRの赤いバケットタイプシートやレーシーな雰囲気に対し、インテグラ Type Sはスポーティでありながら少し落ち着いた空間です。
長距離ドライブや通勤でも使うなら、インテグラの方向性を好む人は多いでしょう。
左ハンドルのまま日本発売されるのか
購入を考えるうえで、最も気になるのがハンドル位置です。
ホンダの正式発表では、日本仕様のハンドル位置は明記されていません。
インテグラ Type Sは米国生産車であり、今回の導入も米国製乗用車向けの新たな認定制度を利用します。そのため、北米仕様に近い左ハンドルで導入される可能性があります。
仮に左ハンドルのままなら、次の場面では不便を感じるかもしれません。
- 駐車場や有料道路の料金所
- 右折時の対向車確認
- 狭い道路でのすれ違い
- 左側に寄せて駐車するとき
- ドライブスルーや発券機
一方、左ハンドルはアキュラらしさや輸入車としての特別感にもつながります。
右ハンドルの実用性を重視するならシビックタイプR、北米仕様ならではの雰囲気を楽しみたいならインテグラ Type Sという選び方もできそうです。
インテグラ Type Sのメリット
希少性が極めて高い
日本でアキュラのエンブレムを付けた正規導入車に乗れること自体が、大きな魅力です。
販売台数が限られれば、街中で同じクルマとすれ違う機会も少ないでしょう。
6速MTを新車で購入できる
高性能車でもATやDCTが主流になるなか、インテグラ Type Sは6速MTのみです。
自分でギアを選び、エンジンの性能を引き出す楽しさを残した貴重なモデルです。
スポーツ性能と荷室を両立している
5ドアリフトバックのため、クーペより乗降性と積載性に優れています。
趣味の道具や旅行荷物を積みながら、本格的なスポーツ走行を楽しめます。
シビックタイプRとは違う上質さがある
速さだけでなく、デザインや音響、快適性まで含めて所有する満足感を高めていることがType Sの特徴です。
購入前に考えたい欠点
価格が高くなる
最大の欠点は、やはり価格です。
800万円を超えると、BMWやアウディ、メルセデスAMGなどの高性能モデルも候補に入ります。シビックタイプRとの価格差も無視できません。
6速MTしか選べない
MT好きには魅力ですが、家族と共用する場合や渋滞の多い地域では負担になる可能性があります。
AT仕様の導入予定は、現時点で発表されていません。
左ハンドルの可能性がある
左ハンドルで発売された場合、日常の利便性は右ハンドル車より下がります。
購入前には、実車で運転席からの視界や車幅感覚を確認したいところです。
乗り心地とタイヤ代
19インチタイヤと高性能な足回りを採用するため、一般的なインテグラより乗り心地は硬めになると予想されます。
高性能タイヤの交換費用も安くありません。車両価格だけでなく、維持費まで考えておく必要があります。
販売・整備体制が不明
アキュラの独立販売網は日本にありません。
ホンダ販売店で購入・整備できるのか、対応店舗が限定されるのかも注目点です。近隣店舗でメンテナンスを受けられるかは、契約前に確認する必要があります。
インテグラ Type Sがおすすめの人
インテグラ Type Sは、次のような人に向いています。
- 新車で購入できる高性能MT車を探している
- シビックタイプRとは違う特別感が欲しい
- サーキット性能より公道での気持ちよさを重視する
- 荷室や後席も使えるスポーツモデルが欲しい
- アキュラブランドに魅力を感じる
- 左ハンドルでも問題がない
- 希少車を長く所有したい
特に「シビックタイプRは少しレーシーすぎるが、普通のシビックでは物足りない」という人には、非常に魅力的な選択肢です。

シビックタイプRを選んだほうがよい人
一方、以下に当てはまるならシビックタイプRのほうが合理的です。
- 速さとサーキット性能を最優先したい
- 右ハンドルが必須
- 購入価格をできるだけ抑えたい
- 国内での整備性や部品供給を重視する
- アキュラブランドに大きな価格差を払えない
- 将来的にサーキット走行を楽しみたい
シビックタイプRは、インテグラ Type Sより安価でありながら、純粋なスポーツ性能ではむしろ本命といえるクルマです。
価格対性能だけで判断すると、シビックタイプRの優位性は揺らぎません。
インテグラ Type Sは買いか?
アキュラ・インテグラ Type Sは、条件が合えば「買い」です。
ただし、シビックタイプRより速いから買うクルマではありません。
インテグラ Type Sの価値は、次の要素を一台にまとめていることにあります。
- 320hpの2.0Lターボ
- クロスレシオ6速MT
- 5ドアリフトバックの実用性
- アキュラらしい上質感
- 米国生産車としての個性
- 日本では珍しい希少性
予想価格が800万円を超えても、「アキュラのインテグラを日本で所有できる」という体験に魅力を感じるなら、価格差には十分な意味があります。
一方、純粋な速さやコストパフォーマンスを求めるなら、シビックタイプRのほうが適しています。
インテグラ Type Sは合理性だけで選ぶクルマではなく、背景や希少性まで含めて欲しくなるクルマです。
日本価格、ハンドル位置、販売方法が判明すれば、評価はさらに具体的になります。購入を検討している人は、2026年後半の正式な日本仕様発表を待ってから判断しても遅くないでしょう。
よくある質問
アキュラ・インテグラ Type Sはいつ日本発売されますか?
ホンダは2026年後半から順次発売すると発表しています。正確な発売日や受注開始日は、まだ発表されていません。
日本価格はいくらになりますか?
正式価格は未発表です。米国価格や為替、輸入に必要な費用を考慮すると、800万~900万円前後になると予想します。
トランスミッションはMTだけですか?
日本導入が発表されたType Sは6速MTです。AT仕様の導入予定は公表されていません。
シビックタイプRとどちらが速いですか?
サーキット性能や限界走行を重視するなら、シビックタイプRが有力です。インテグラ Type Sは速さに加え、公道での乗り味や上質感、実用性を重視しています。
右ハンドルで発売されますか?
現時点では正式発表されていません。米国仕様に近い状態で導入される場合、左ハンドルとなる可能性があります。
どこで購入できますか?
販売店舗や販売方法は未発表です。通常のHonda Carsで扱うのか、一部店舗限定になるのかも今後の注目点です。
※日本導入時期と主要諸元はホンダ公式発表、北米での価格・装備はAcura米国公式サイト、シビックタイプRの国内価格はHonda公式サイトを参照しています。日本仕様の価格・装備は正式発表前のため、本文には予想を含みます。
