「アウトランダーPHEVと新型RAV4 PHEV、買うならどっち?」
国産PHEVのSUVを探し始めると、最終候補になりやすいのが三菱アウトランダーPHEVとトヨタRAV4 PHEVです。
どちらも自宅で充電でき、普段はEVとして静かに走り、バッテリー残量が減ったあとはガソリンを使って長距離を移動できます。
さらに4WD、外部給電、広い荷室を備え、アウトドアや災害時にも頼れるSUVという点も共通しています。
ところが、実際に比較すると両車の性格はかなり違います。
新型RAV4 PHEVは、最大151kmのEV走行距離とWLTCモード22.2km/Lのハイブリッド燃費、システム最高出力329PSを備えた、数字の上では非常に強い一台です。
一方、アウトランダーPHEVは燃費やEV走行距離ではRAV4に及ばないものの、前後モーターとS-AWCによる自然な四輪制御、落ち着いた足回り、上質な乗り心地、5人乗りと7人乗りを選べる実用性に魅力があります。
先に結論をお伝えすると、燃費、EV航続距離、加速性能、5人乗りSUVとしての合理性を重視するなら新型RAV4 PHEVがおすすめです。
しかし、雪道や雨天での安心感、乗り心地、長距離運転の落ち着き、3列シートの選択肢まで含めて選ぶなら、アウトランダーPHEVを買う価値があります。
カタログの数値だけを見るとRAV4が圧倒しているように見えますが、実際の運転感覚まで含めると、簡単に優劣を決められる2台ではありません。
この記事では、2026年モデルのアウトランダーPHEVと新型RAV4 PHEVについて、価格、燃費、EV走行距離、走行性能、室内、荷室、充電性能まで詳しく比較します。

アウトランダーPHEVとRAV4 PHEVの違いを一覧比較
まずは、両車の主な違いを確認してみましょう。
| 比較項目 | アウトランダーPHEV | 新型RAV4 PHEV |
|---|---|---|
| メーカー | 三菱 | トヨタ |
| 車両価格 | 536万9,100~690万1,400円 | 600万~630万円 |
| 主な比較グレード | G・5人乗り:598万5,100円 | Z:600万円 |
| 乗車定員 | 5人/7人 | 5人 |
| 駆動方式 | ツインモーター4WD | E-Four |
| エンジン | 2.4Lガソリン | 2.5Lガソリン |
| バッテリー容量 | 22.7kWh | 22.68kWh |
| EV走行距離 | 102~106km | 145~151km |
| WLTC燃費 | 17.2~17.6km/L | 21.5~22.2km/L |
| 車両重量 | 2,070~2,180kg | 1,980~1,990kg |
| 全長 | 4,720mm | 4,600~4,645mm |
| 全幅 | 1,860mm | 1,855~1,880mm |
| 全高 | 1,745~1,750mm | 1,685mm |
| 最低地上高 | 195~200mm | 190~195mm |
| 急速充電 | 対応 | 対応 |
| 外部給電 | 最大1,500W | 最大1,500W |
| 向いている人 | 安定感・乗り心地・7人乗り重視 | 燃費・加速・EV航続距離重視 |
※RAV4 PHEVのZとGR SPORTではボディサイズや燃費が異なります。
数字だけを比較すると、新型RAV4 PHEVの優位性が目立ちます。
EV走行距離は最大151km、ハイブリッド燃費は22.2km/L。車両重量もアウトランダーPHEVより100kg以上軽く、効率の良さは明らかです。
一方、アウトランダーPHEVには5人乗りだけでなく7人乗りがあり、全車に三菱独自のツインモーター4WDとS-AWCが採用されています。
この違いが、両車の乗り味や使い勝手に大きく表れます。

結論|アウトランダーPHEVとRAV4 PHEVはどっちがおすすめ?
用途別に結論をまとめると、次のようになります。
| 重視すること | おすすめ |
|---|---|
| EV走行距離 | RAV4 PHEV |
| ハイブリッド燃費 | RAV4 PHEV |
| 加速性能 | RAV4 PHEV |
| 5人乗りの実用性 | RAV4 PHEV |
| 7人乗り | アウトランダーPHEV |
| 雪道・雨天の安心感 | アウトランダーPHEV |
| 足回りの落ち着き | アウトランダーPHEV |
| 電動4WDの自然さ | アウトランダーPHEV |
| 内装の上質感 | アウトランダーPHEV |
| 価格の選びやすさ | アウトランダーPHEV |
| リセールバリュー | RAV4 PHEVが有利と予想 |
| GRらしいスポーティさ | RAV4 PHEV GR SPORT |
万人におすすめしやすいのは、RAV4 PHEVです。
燃費が良く、EVとして走れる距離も長く、加速性能も高い。5人乗りSUVとしての効率や実用性を考えると、非常に完成度の高い選択です。
ただし、アウトランダーPHEVには、カタログの数字だけでは分からない良さがあります。
特に、路面が荒れている場所や雨天、高速道路、カーブが続く道で運転すると、車体の落ち着きや接地感、前後モーターの制御に三菱らしい真面目さを感じます。
「試乗せずに数値だけで決めると、アウトランダーPHEVの良さは分かりにくい」
この2台を比較するうえで、もっとも重要なポイントです。

価格を比較|約600万円ならほぼ同じ
2026年モデルのアウトランダーPHEVは、Mの5人乗りが536万9,100円から。最上級のBLACK Edition・7人乗りは690万1,400円です。
一方、新型RAV4 PHEVはZが600万円、GR SPORTが630万円となっています。
アウトランダーPHEVの価格
| グレード | 乗車定員 | 価格 |
|---|---|---|
| M | 5人 | 536万9,100円 |
| G | 5人 | 598万5,100円 |
| G | 7人 | 607万6,400円 |
| P | 5人 | 641万9,600円 |
| P | 7人 | 651万900円 |
| P Executive Package | 5人 | 670万100円 |
| P Executive Package | 7人 | 679万1,400円 |
| BLACK Edition | 5人 | 681万100円 |
| BLACK Edition | 7人 | 690万1,400円 |
RAV4 PHEVの価格
| グレード | 乗車定員 | 価格 |
|---|---|---|
| Z | 5人 | 600万円 |
| GR SPORT | 5人 | 630万円 |
比較しやすいのは、アウトランダーPHEVのG・5人乗りとRAV4 PHEVのZです。
アウトランダーPHEV Gが598万5,100円、RAV4 PHEV Zが600万円なので、価格差はわずか1万4,900円。
ほぼ同じ価格で購入できます。
この価格帯では、単純に「どちらが安いか」ではなく、何を標準装備し、どのような使い方を想定するかで選ぶことになります。
最低価格ではアウトランダーPHEVが有利
アウトランダーPHEVには536万9,100円のMがあるため、PHEV SUVを少しでも安く購入したい人には魅力があります。
ただし、Mは18インチタイヤを採用し、上級グレードと比べて一部の快適装備が省かれます。
価格だけでMを選ぶのではなく、必要な装備を追加した総支払額で比較しましょう。
600万円前後ならRAV4 PHEV Zが強い
RAV4 PHEV Zは600万円で、新世代PHEVシステム、最大151kmのEV走行、急速充電、外部給電、充実した安全装備を備えています。
価格と性能のバランスは非常に強力です。
アウトランダーPHEV Gとほぼ同じ価格なので、燃費やEV航続距離を重視する人がRAV4へ傾くのは自然でしょう。
7人乗りと上質感ならアウトランダーPHEV
アウトランダーPHEVは、G以上で7人乗りを選べます。
Gの場合、5人乗りと7人乗りの価格差は9万1,300円です。
3列目を常用するには狭さがありますが、子どもや近距離での一時的な乗車には便利です。
また、P以上になると内装や快適装備が充実し、RAV4とは異なる上級SUVらしさが強くなります。

補助金適用後の価格を比較
アウトランダーPHEVとRAV4 PHEVは、どちらもCEV補助金の対象になります。
ただし、補助金額は登録時期や年度、車両区分、予算の残りによって変わる可能性があります。
さらに、国の補助金とは別に、自治体独自の補助制度が利用できる場合もあります。
購入前には、次の金額をディーラーで確認しましょう。
- 国のCEV補助金
- 都道府県・市区町村の補助金
- 自動車重量税の減税
- 自動車税の軽減
- V2H導入時の補助
- 太陽光発電や再生可能エネルギー契約による上乗せ
補助金は車両価格からその場で値引きされるものではなく、購入・登録後に申請して受け取るのが基本です。
補助金が入るまでの資金も含めて考えておく必要があります。

燃費を比較|RAV4 PHEVが明確に有利
充電した電気を使い切ったあとのハイブリッド燃費は、RAV4 PHEVが優れています。
| 車種・グレード | WLTC燃費 |
|---|---|
| アウトランダーPHEV M | 17.6km/L |
| アウトランダーPHEV G以上 | 17.2km/L |
| RAV4 PHEV Z | 22.2km/L |
| RAV4 PHEV GR SPORT | 21.5km/L |
RAV4 PHEV ZとアウトランダーPHEV Gを比較すると、カタログ上では5km/Lの差があります。
高速道路を使った長距離移動や、自宅で充電できない日の走行では、この差が燃料代に表れます。
RAV4 PHEVは2.5Lダイナミックフォースエンジンと新世代プラグインハイブリッドシステムを組み合わせ、車両重量もアウトランダーより軽く抑えています。
燃費効率でトヨタが強いのは、やはり事実です。
近距離中心なら燃費差が出ないこともある
ただし、自宅で毎日充電し、普段の移動をすべてEV走行でまかなえる場合、ガソリン燃費の差は表れにくくなります。
例えば、1日の走行距離が30~50km程度なら、どちらもエンジンをほとんど使わずに移動できる可能性があります。
この場合は、燃費よりも次の要素で選ぶことになります。
- 電気料金
- EV走行時の乗り味
- 静粛性
- シートの快適性
- 足回り
- 荷室
- 乗車人数
- 充電の使いやすさ
長距離を頻繁に走るならRAV4、普段の移動が短く、車全体の乗り味を重視するならアウトランダーも十分に候補になります。

EV走行距離を比較|新型RAV4 PHEVが最大151km
EV走行距離でも、新型RAV4 PHEVがアウトランダーPHEVを上回ります。
| 車種・グレード | EV走行距離 |
|---|---|
| アウトランダーPHEV M | 106km |
| アウトランダーPHEV G以上 | 102km |
| RAV4 PHEV Z | 151km |
| RAV4 PHEV GR SPORT | 145km |
両車のバッテリー容量は約22.7kWhで、ほぼ同じです。
それにもかかわらず、RAV4 PHEVは最大151km、アウトランダーPHEVは最大106kmとなっています。
この差からも、RAV4のエネルギー効率の高さが分かります。
RAV4 PHEV Zの交流電力量消費率は150Wh/km。アウトランダーPHEV G以上は227Wh/kmです。
カタログ上では、同じ電力量でRAV4の方が長く走れます。
RAV4なら片道70km前後の通勤にも対応しやすい
最大151kmというEV走行距離があれば、往復100kmを超える通勤でも、条件次第では電気だけで移動できます。
アウトランダーPHEVの102kmでも日常用途には十分ですが、冬場の暖房や高速走行による航続距離の低下を考えると、RAV4の余裕は魅力です。
ただし、実際のEV走行距離は次の条件で変化します。
- 外気温
- 暖房・冷房の使用
- 高速道路の速度
- 坂道
- 乗車人数
- 荷物の量
- タイヤ
- 急加速の頻度
カタログ値の全距離を必ず走れるわけではありません。
それでも、EVとして使える範囲を重視するなら、RAV4 PHEVが明確に有利です。

加速性能を比較|速さならRAV4 PHEV
新型RAV4 PHEVは、システム最高出力329PSを発揮します。
フロントモーターは206PS、リアモーターは55PS。2.5Lエンジンも186PSを発生し、高速道路への合流や追い越しで力強い加速を味わえます。
アウトランダーPHEVは、前85kW、後100kWのモーターを搭載しています。
単純な最高出力の数字だけを見るとRAV4が強力ですが、アウトランダーは前後モーターの配置や制御に特徴があります。
RAV4 PHEVは速くて効率がよい
RAV4 PHEVはアクセルを深く踏み込んだときの加速が明確に力強く、スポーティな走りを求める人にも向いています。
特にGR SPORTは、ボディ補強、専用サスペンション、専用EPS制御などが施され、通常のZよりも応答性を重視した設定です。
「PHEVでも走りを楽しみたい」「分かりやすい速さが欲しい」という人にはRAV4 PHEVが合います。
アウトランダーPHEVは速さより制御の自然さ
アウトランダーPHEVの魅力は、最高出力の大きさだけではありません。
アクセルを踏んだときの力の出方が滑らかで、前後モーターが車体を自然に押し出します。
荒れた路面やカーブの途中でも、ドライバーに過度な緊張を与えず、車体の姿勢を安定させながら進む感覚があります。
一瞬の加速タイムではRAV4が有利でも、長時間運転したときの落ち着きや扱いやすさでは、アウトランダーを好む人もいるでしょう。

4WD性能を比較|悪条件での安心感はアウトランダーPHEV
RAV4 PHEVは、エンジンとフロントモーターで前輪を駆動し、リアモーターで後輪を駆動するE-Fourを採用しています。
雪道や雨天でも四輪へ駆動力を配分でき、日常的な使用で十分に高い安定性を備えています。
一方、アウトランダーPHEVは、前後それぞれのモーターを使ったツインモーター4WDに、三菱独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」を組み合わせています。
S-AWCは単に前後へ駆動力を配るだけではありません。
- 前後モーターの駆動力
- 左右輪の制動力
- 車体の旋回
- 加速・減速時の姿勢
- 路面状況
などを総合的に制御します。
普通の道路でも違いを感じる
S-AWCというと雪道や未舗装路を想像しますが、違いを感じやすいのは悪路だけではありません。
雨の日の高速道路、荒れた舗装、カーブが続く山道、車線変更などでも車体が落ち着きやすく、ドライバーが細かく修正する場面を減らしてくれます。
アウトランダーPHEVは車両重量が2トンを超えますが、その重さを不安定さではなく、どっしりとした安心感へつなげている印象があります。
RAV4 PHEVは軽快で効率的。
アウトランダーPHEVは路面を捉えて離さないような安定感。
両車の違いを表現するなら、このようになります。
雪道を走るなら必ずスタッドレスタイヤが必要
どちらも優れた4WDシステムを搭載していますが、4WDだから夏タイヤのまま雪道を安全に走れるわけではありません。
雪道や凍結路では、適切なスタッドレスタイヤを使用することが前提です。
4WDは主に発進や加速を助けますが、止まる性能はタイヤのグリップに大きく左右されます。

足回りと乗り心地を比較|好みが分かれる重要ポイント
燃費やEV走行距離だけでは分からないのが、足回りと乗り心地です。
RAV4 PHEVは低重心で軽快
新型RAV4 PHEVは、大容量バッテリーを車体中央の低い位置へ搭載しています。
さらにボディ剛性やサスペンション支持剛性を高め、高減衰接着剤などを採用。先代よりも操縦安定性と乗り心地が改善されています。
アウトランダーより車高が低く、車両重量も軽いため、ステアリング操作に対する反応はRAV4の方が軽快です。
街中やワインディングでは、SUVの大きさを意識させにくいでしょう。
GR SPORTでは足回りが引き締められているため、快適性よりも操縦性を重視する人に向いています。
アウトランダーPHEVは足がしっかり動く
アウトランダーPHEVは、単に柔らかい乗り心地ではありません。
車体はしっかりしていますが、タイヤが路面の変化に追従し、車体の揺れを落ち着かせる方向に足回りが働きます。
段差を越えた直後や高速道路のうねりでも、余計な動きが続きにくく、乗員が安心しやすい設定です。
特に長距離移動では、この落ち着きが疲労の少なさにつながります。
アウトランダーPHEVに根強いファンがいる理由は、派手な加速や燃費の数字だけでなく、こうした運転中の安心感にあるのではないでしょうか。

ボディサイズを比較|RAV4 PHEVの方が短くて低い
両車のボディサイズは次のとおりです。
| 項目 | アウトランダーPHEV | RAV4 PHEV Z | RAV4 PHEV GR SPORT |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,720mm | 4,600mm | 4,645mm |
| 全幅 | 1,860mm | 1,855mm | 1,880mm |
| 全高 | 1,745~1,750mm | 1,685mm | 1,685mm |
| ホイールベース | 2,705mm | 2,690mm | 2,690mm |
| 最低地上高 | 195~200mm | 195mm | 190mm |
| 最小回転半径 | 5.5m | 5.7m | 5.7m |
RAV4 PHEV Zは、アウトランダーPHEVより全長が120mm短く、全幅も5mm狭くなっています。
ただし、最小回転半径はアウトランダーの5.5mに対し、RAV4は5.7mです。
全長が短いRAV4の方が必ず小回りしやすいわけではありません。
また、GR SPORTは全幅1,880mmなので、アウトランダーより20mm広くなります。
狭い住宅街や駐車場での扱いやすさを重視するなら、カタログ値だけでなく、実際に試乗して確認した方がよいでしょう。
高さとSUVらしい見晴らしはアウトランダー
アウトランダーPHEVはRAV4より約60mm高く、着座位置や視界にも大型SUVらしい感覚があります。
見晴らしのよさや堂々とした存在感を求めるなら、アウトランダーが魅力的です。
一方、立体駐車場への入りやすさや低重心感を重視するならRAV4が有利です。

室内とシートを比較|7人乗りならアウトランダー一択
新型RAV4 PHEVは5人乗りのみです。
アウトランダーPHEVはMが5人乗り、G以上では5人乗りと7人乗りを選択できます。
家族構成によっては、この違いだけでアウトランダーに決まります。
3列目は常用向けではない
アウトランダーPHEVの3列目は、ミニバンのように大人が長時間ゆったり座れる空間ではありません。
基本的には次のような用途に向いています。
- 子どもを乗せる
- 近距離だけ6~7人で移動する
- 祖父母を一時的に乗せる
- 普段は畳んで荷室として使う
- 緊急時の補助席として使う
大人6~7人で旅行する機会が多いなら、デリカD:5やミニバンも検討した方がよいでしょう。
それでも、必要なときだけ追加の2席を使えることは、RAV4にはない大きなメリットです。
5人乗りで使うならRAV4が合理的
3列目が必要ない人にとって、アウトランダーの大きな車体は過剰に感じる可能性があります。
RAV4 PHEVは5人乗りに割り切り、後席と荷室を効率よく配置しています。
家族4~5人で使い、旅行やアウトドアの荷物を積みたい人にはRAV4が使いやすいでしょう。

内装の質感を比較|上級SUVらしさはアウトランダー
内装の好みには個人差がありますが、上級SUVらしい落ち着きや質感を求めるなら、アウトランダーPHEVが一歩リードすると感じる人が多いでしょう。
アウトランダーは水平基調のインパネ、厚みのあるシート、触れる部分の素材、ヤマハと共同開発したオーディオなどによって、三菱のフラッグシップらしい空間を作っています。
特にPやP Executive Packageでは、価格に見合う上質感があります。
一方、新型RAV4は機能的で、アウトドアギアのような力強さを感じる内装です。
大型ディスプレイやデジタル機能は充実していますが、高級車のような華やかさよりも、使いやすさや耐久性を重視した印象があります。
内装の好みで選ぶなら
- 落ち着き、シートの快適性、上質感:アウトランダーPHEV
- 機能性、デジタル装備、アウトドア感:RAV4 PHEV
- スポーティな雰囲気:RAV4 PHEV GR SPORT
約600万円の車として内装の高級感を重視するなら、両車を実際に見比べることをおすすめします。

荷室と使い勝手を比較|5人ならRAV4、人数の融通ならアウトランダー
5人乗車時の荷室の使いやすさでは、RAV4 PHEVが有利です。
RAV4は全長が短い一方、3列目を持たないため、荷室を効率よく使えます。後席を倒せば長い荷物にも対応し、キャンプやレジャーにも使いやすいSUVです。
アウトランダーPHEVは、5人乗り仕様なら荷室の床下も含めて使いやすく、7人乗り仕様では乗車人数を増やせます。
ただし、7人乗りで3列目を展開すると、荷室の奥行きは大きく減ります。
「7人乗れて7人分の旅行荷物も余裕で積める」とは考えない方がよいでしょう。
用途別の選び方
- 5人以下で荷物を多く積む:RAV4 PHEV
- 子どもを含めて6~7人乗る場合がある:アウトランダーPHEV
- 車中泊やキャンプ:どちらも候補
- 大人7人で長距離移動:ミニバンを推奨

充電性能を比較|どちらも普通充電・急速充電に対応
アウトランダーPHEVと新型RAV4 PHEVは、どちらも自宅での普通充電と、外出先での急速充電に対応しています。
アウトランダーPHEVは、AC200V・15Aの普通充電で満充電まで約7.5時間、急速充電では約80%まで約32分が目安です。
新型RAV4 PHEVも急速充電に対応し、外出先で充電できる利便性が向上しています。
また、RAV4は6kW充電器に対応しているため、自宅設備によってはアウトランダーより短時間で充電しやすい点が魅力です。
アウトランダーPHEVは3kW規格での充電となり、6kW充電器を利用しても充電時間は短縮されません。
毎日バッテリーを大きく使い切る人には、RAV4の充電性能が有利です。
一方、夜間に7~8時間駐車する生活なら、アウトランダーでも朝までに満充電にできます。
給電性能を比較|どちらも災害時に頼れる
両車とも、最大1,500WのAC100V外部給電に対応しています。
キャンプ場で電気ケトルや照明、調理器具を使ったり、停電時に冷蔵庫やスマートフォンの充電へ利用したりできます。
さらにV2H機器を導入すれば、車両のバッテリーから住宅へ電力を供給できます。
新型RAV4 PHEVは、満充電・ガソリン満タンの状態から、一定条件下で約7日分の電力供給を想定しています。
アウトランダーPHEVも、バッテリー残量が少なくなるとエンジンで発電しながら給電を続けられます。
レジャーだけでなく、災害時の備えとしてPHEVを検討している人にとって、どちらも魅力的です。
維持費を比較|燃料代ではRAV4、タイヤ代はグレード次第
維持費で差が出やすいのは、燃料代とタイヤ代です。
燃料代はRAV4 PHEVが有利
自宅充電できずハイブリッド走行が増える場合、WLTC燃費が22.2km/LのRAV4 PHEV Zが有利です。
アウトランダーPHEV G以上は17.2km/Lなので、年間走行距離が多いほどガソリン代の差が広がります。
電気代もRAV4が有利
同じ約22.7kWhのバッテリー容量で、RAV4は最大151km、アウトランダーは最大106kmのEV走行距離です。
カタログ上の電費ではRAV4の方が優れているため、同じ距離を電気で走る場合の電気代も抑えやすくなります。
タイヤ代はどちらも安くない
アウトランダーPHEVのG以上は255/45R20、RAV4 PHEV Zは235/50R20を採用しています。
どちらも20インチのSUV用タイヤなので、4本交換ではまとまった費用が必要です。
RAV4 GR SPORTも専用20インチタイヤを採用しています。
タイヤ交換費用を抑えたい場合は、18インチを装着するアウトランダーPHEV Mが有利です。
リセールバリューを比較|RAV4が有利になりやすい
将来のリセールバリューは、中古車相場、納期、輸出需要、走行距離、ボディカラーなどで変わるため、現時点で正確に断定することはできません。
ただし、一般的には次の理由からRAV4 PHEVが有利になる可能性があります。
- トヨタブランドの中古車需要
- RAV4の海外人気
- 5人乗りSUVとしての汎用性
- 高い燃費性能
- 新型としての鮮度
- GR SPORTの希少性
一方、アウトランダーPHEVもPHEVカテゴリーで高い人気があり、急激に価値がなくなる車ではありません。
ただし、短期間で乗り換えて損失を抑えたい人は、購入時に複数の買取店や残価設定ローンの条件を確認した方がよいでしょう。
長く乗り、走りや快適性を楽しむなら、リセールだけでアウトランダーを外す必要はありません。
RAV4 PHEVのメリット・デメリット
メリット
- 最大151kmのEV走行距離
- 22.2km/Lの優れたハイブリッド燃費
- システム最高出力329PS
- 5人乗りSUVとして使いやすい
- 車両重量が比較的軽い
- 急速充電と6kW普通充電に対応
- リセールを期待しやすい
- GR SPORTを選べる
- トヨタの販売・サービス網
デメリット
- 5人乗りしか選べない
- 約600万円の車として内装の好みが分かれる
- Zでも20インチタイヤ
- アウトランダーほど重厚な乗り味ではない
- GR SPORTは全幅1,880mm
- 人気によって納期が長くなる可能性がある
アウトランダーPHEVのメリット・デメリット
メリット
- 5人乗りと7人乗りを選べる
- S-AWCによる高い走行安定性
- 前後モーターの自然な駆動制御
- 荒れた路面でも落ち着いた足回り
- 長距離で疲れにくい乗り味
- 内装に上級SUVらしい質感がある
- 最低価格がRAV4より安い
- 価格と装備の異なるグレードが豊富
- 給電・V2Hに対応
- 三菱らしいSUV作りを感じられる
デメリット
- RAV4より燃費が悪い
- EV走行距離が短い
- 車両重量が2トンを超える
- 全長が長い
- 7人乗りの3列目は補助席に近い
- G以上は20インチタイヤ
- リセールではRAV4が有利になりやすい
- 6kW普通充電に対応していない
RAV4 PHEVがおすすめな人
新型RAV4 PHEVは、次のような人におすすめです。
- 5人乗りで十分
- EVとして走れる距離を重視する
- 燃費と電費を重視する
- 高速道路や長距離走行が多い
- 力強い加速を楽しみたい
- 荷室の使いやすさを重視する
- 数年後のリセールも気になる
- 充電時間を短くしたい
- GR SPORTのデザインや走りが好き
- トヨタの販売網に安心感を持っている
合理性を重視して選ぶなら、RAV4 PHEV Zは非常に強い一台です。
600万円という価格は安くありませんが、EV航続距離、燃費、動力性能、実用性を考えると、価格に見合った性能があります。
アウトランダーPHEVがおすすめな人
アウトランダーPHEVは、次のような人におすすめです。
- 6~7人乗る場合がある
- 雪道や雨天を走る機会が多い
- 高速道路での安定感を重視する
- 足回りの落ち着きを重視する
- 長距離運転の疲労を抑えたい
- 内装の上質感を求める
- モーター主体の自然な走りが好き
- SUVらしい見晴らしや存在感が欲しい
- キャンプやアウトドアを楽しむ
- 数字だけでなく運転した感覚を大切にする
アウトランダーPHEVは、スペック表だけで選ぶとRAV4に負けて見えるかもしれません。
しかし、実際に運転すると、車体のしっかり感、接地感、荒れた路面での落ち着き、S-AWCの自然な制御に気づきます。
三菱が長年SUVと四輪駆動車を作ってきた経験が、運転感覚の部分に表れている車です。
よくある質問
アウトランダーPHEVとRAV4 PHEVはどちらが安いですか?
最廉価グレードでは、536万9,100円からのアウトランダーPHEVが安く購入できます。
同等価格帯では、アウトランダーPHEV G・5人乗りが598万5,100円、RAV4 PHEV Zが600万円で、価格差は1万4,900円です。
燃費が良いのはどちらですか?
RAV4 PHEVです。
WLTC燃費はRAV4 PHEV Zが22.2km/L、アウトランダーPHEV G以上が17.2km/Lです。
充電した電気を使い切ったあとの長距離走行では、RAV4の方が燃料代を抑えやすくなります。
EV走行距離が長いのはどちらですか?
RAV4 PHEVです。
RAV4 PHEV Zは最大151km、アウトランダーPHEVは最大102~106kmです。
1日の走行距離が100kmを超える人には、RAV4の余裕が魅力です。
雪道に強いのはどちらですか?
どちらも電動4WDを備えていますが、前後モーターとS-AWCを組み合わせたアウトランダーPHEVは、悪条件での自然な姿勢制御や接地感に強みがあります。
ただし、雪道では車種に関係なく、適切なスタッドレスタイヤが必要です。
乗り心地が良いのはどちらですか?
軽快さや低重心感を好むならRAV4 PHEV、重厚で落ち着いた乗り心地を好むならアウトランダーPHEVが合いやすいでしょう。
RAV4 GR SPORTは操縦性を重視した設定のため、乗り心地は必ず試乗して確認することをおすすめします。
7人乗りを選べるのはどちらですか?
アウトランダーPHEVです。
RAV4 PHEVは5人乗りのみ。アウトランダーPHEVはG以上で5人乗りと7人乗りを選択できます。
ただし、アウトランダーの3列目は大人が長距離で常用するより、子どもや近距離用に適しています。
自宅充電なしでも乗れますか?
どちらも自宅充電なしで走れます。
バッテリー残量が減るとエンジンを使用して走行するため、電欠で動けなくなることはありません。
ただし、自宅充電できないとPHEVの経済性や静粛性を活かしにくくなります。
まとめ|合理性のRAV4、走らせたときの安心感ならアウトランダー
アウトランダーPHEVと新型RAV4 PHEVを比較した結果、主要な違いは次のようになります。
| 比較項目 | 優れている車種 |
|---|---|
| EV走行距離 | RAV4 PHEV |
| ハイブリッド燃費 | RAV4 PHEV |
| 加速性能 | RAV4 PHEV |
| 5人乗りの実用性 | RAV4 PHEV |
| リセール | RAV4 PHEVが有利と予想 |
| 7人乗り | アウトランダーPHEV |
| 4WD制御の自然さ | アウトランダーPHEV |
| 荒れた路面での安定感 | アウトランダーPHEV |
| 足回りの落ち着き | アウトランダーPHEV |
| 内装の上質感 | アウトランダーPHEV |
燃費、EV走行距離、加速、リセールまで含め、合理的に判断するなら新型RAV4 PHEVが有力です。
最大151kmのEV走行距離と22.2km/Lの燃費は非常に強く、5人乗りSUVとして大きな弱点がありません。
一方、アウトランダーPHEVは、単純な数字だけでは評価しきれない車です。
前後モーターとS-AWCによる四輪制御、足回りの落ち着き、荒れた路面での接地感、長距離を走ったときの安心感には、三菱がSUVを長く作り続けてきた経験が表れています。
RAV4 PHEVは「効率よく、速く、便利に移動できるSUV」。
アウトランダーPHEVは「路面や天候が変わっても、安心して走り続けられるSUV」。
同じPHEVでも、目指している価値が少し違います。
カタログだけで決めるならRAV4 PHEVを選ぶ人が多いかもしれません。
しかし、購入前に必ず両車へ試乗し、できれば段差やカーブ、少し荒れた道路も走ってみてください。
そこでアウトランダーPHEVの足回りや落ち着きに魅力を感じたなら、燃費差だけを理由に候補から外す必要はありません。
最終的には、数字の合理性を取るならRAV4 PHEV。
7人乗り、上質感、悪条件での安定感、運転したときの安心感を取るならアウトランダーPHEVがおすすめです。
