ホンダを代表するSUV「CR-V」が、2026年2月27日に日本市場へ復帰しました。
新型CR-Vは、2.0Lエンジンと2モーターを組み合わせた「e:HEV」専用モデル。価格は512万2,700円からで、上級グレードは577万9,400円に達します。
「CR-Vを待っていた」というホンダファンには魅力的な一台ですが、価格を見るとZR-Vだけでなく、トヨタRAV4やハリアー、レクサスNXまで比較対象に入ってきます。
結論から言えば、新型CR-Vは次のような人には買う価値があります。
- 後席や荷室の広さを重視する
- 家族で長距離ドライブへ出かける機会が多い
- ZR-Vでは少し狭いと感じる
- 燃費だけでなく、静粛性や高速安定性も重視する
- 国産SUVでも装備や安全性能に妥協したくない
一方、街中での扱いやすさや価格を優先するなら、ZR-Vのほうが現実的です。
この記事では、新型CR-Vの発売日や価格、ボディサイズ、グレードの違いを確認しながら、ZR-Vとどちらを選ぶべきか詳しく解説します。

新型ホンダCR-Vの結論
最初に、新型CR-Vの評価をまとめます。
| 項目 | 評価 | ポイント |
|---|---|---|
| 走行性能 | 4.5 | 第4世代e:HEVと専用2段直結ギアを採用 |
| 室内空間 | 5.0 | 後席・荷室ともにZR-Vより明確に広い |
| 燃費 | 4.0 | 大型SUVとして優秀だが、ZR-Vには及ばない |
| 取り回し | 3.0 | 全幅1,865mmは狭い道や駐車場で注意 |
| 装備 | 4.5 | Google、BOSE、Honda SENSINGを搭載 |
| 価格 | 3.0 | 512万円からと、従来よりかなり高価 |
| 総合評価 | 4.0 | 広さと上質さを重視するホンダファン向け |
新型CR-Vの最大の魅力は、ZR-Vよりひと回り広い室内と、長距離移動で実感しやすい快適性です。
ただし、価格はもはや「少し大きなホンダSUV」という水準ではありません。
ベースグレードでも500万円を超えるため、CR-Vならではの広さや乗り味に価値を感じられるかが、購入判断の分かれ目になります。

新型CR-Vは2026年2月27日に日本発売
ホンダは2026年2月26日に新型CR-Vを正式発表し、翌2月27日に発売しました。
日本で通常販売されるCR-Vとしては、2022年に先代モデルの販売が終了して以来、約4年ぶりの復活です。
今回導入されたのは、2022年から北米などで販売されている6代目CR-Vをベースに、日本向けの装備やグレード構成を採用したモデルです。
ホンダによる国内販売計画は月間400台。ZR-Vやヴェゼルのような量販モデルではなく、上級SUVとして販売されることが分かります。
なお、2024年からリース専用で販売されている「CR-V e:FCEV」と、今回の「CR-V e:HEV」は別モデルです。
| モデル | 動力 | 販売方法 |
|---|---|---|
| CR-V e:HEV | 2.0Lハイブリッド | 通常販売 |
| CR-V e:FCEV | 燃料電池+外部充電 | リース専用 |
一般的なガソリンスタンドで給油しながら使えるのは、新たに発売されたe:HEVです。

新型CR-Vの価格は512万2,700円から
新型CR-Vの価格は以下の通りです。
| グレード | 駆動方式 | 価格 |
|---|---|---|
| e:HEV RS | FF | 512万2,700円 |
| e:HEV RS | 4WD | 539万2,200円 |
| e:HEV RS BLACK EDITION | 4WD | 577万9,400円 |
パワートレーンは全車共通で、2.0L直噴アトキンソンサイクルエンジンと2モーター式ハイブリッドを組み合わせます。
最も安いe:HEV RSでも500万円を超えており、ZR-Vのe:HEV上級グレードと比較すると、約60万~100万円高くなります。
価格が高い理由
新型CR-Vの価格が高くなった理由としては、次の点が挙げられます。
- 全車を2.0L e:HEVに一本化
- 9インチHonda CONNECTディスプレーを標準装備
- GoogleマップやGoogleアシスタントを車載
- BOSEプレミアムサウンドシステムを採用
- 周波数応答ダンパーやノイズ低減技術を採用
- Hondaパーキングパイロットを搭載
- 国内販売台数を月400台に抑えた上級モデルである
単純な車体サイズだけでなく、快適性や静粛性、運転支援機能まで含めて、ZR-Vより一段上に位置づけられています。
それでも、乗り出し価格が550万円前後になることを考えると、決して気軽に選べる価格ではありません。

おすすめグレードはe:HEV RSのFF
多くの人におすすめしやすいのは、512万2,700円の「e:HEV RS・FF」です。
CR-Vの広い室内や荷室、e:HEVによる滑らかな走り、基本的な快適装備はFFでも十分に味わえます。
4WDとの差額は26万9,500円です。
降雪地域に住んでいる人や、スキー・キャンプなどで山間部へ出かける人には4WDが適しています。一方、都市部を中心に使うならFFでも大きな不満は出にくいでしょう。
BLACK EDITIONは装備重視の人向け
最上級の「e:HEV RS BLACK EDITION」は4WDのみで、価格は577万9,400円です。
e:HEV RS・4WDに対して38万7,200円高くなりますが、次の装備が追加されます。
- Honda SENSING 360
- ヘッドアップディスプレー
- 電動パノラミックサンルーフ
- 前席シートベンチレーション
- 19インチノイズリデューシングアルミホイール
- ブラック基調の内外装
- BLACK EDITION専用エンブレム
特に大きな違いは、Honda SENSING 360です。
前方交差車両警報や車線変更支援機能などが追加されるため、安全装備を最優先するならBLACK EDITIONを選ぶ意味があります。
ただし、580万円近い価格になるため、見た目や装備に強く魅力を感じなければ、標準のe:HEV RSで十分です。

新型CR-Vのサイズは大きすぎる?
新型CR-Vのボディサイズは、次の通りです。
| 項目 | CR-V e:HEV |
|---|---|
| 全長 | 4,700mm |
| 全幅 | 1,865mm |
| 全高 | 1,680~1,690mm |
| 乗車定員 | 5人 |
| 駆動方式 | FF/4WD |
全長4.7m、全幅1.865mという数字からも分かるように、日本の道路では大きめのSUVです。
特に注意したいのが全幅です。
一般的な機械式駐車場では全幅1,850mmまでという制限が多く、新型CR-Vは入庫できない可能性があります。自宅の駐車場だけでなく、日常的に利用する商業施設や月極駐車場も確認したほうが安心です。
一方、全長は4,700mmに収まっています。北米向けSUVとしては比較的扱いやすく、サイズ感はRAV4やハリアーに近いものです。
運転しにくい車ではない
ボディは大きいものの、新型CR-Vは運転席から車両感覚をつかみやすいよう設計されています。
水平基調のインパネや見切りのよいボンネット、高めのアイポイントにより、車幅を把握しやすいのが特徴です。
さらに、低速域では操作量を抑え、高速域では安定した応答を実現する可変ギアレシオステアリングも採用されています。
「大きい=運転しにくい」とまでは言えませんが、狭い住宅街や古い立体駐車場を頻繁に使う人は、購入前の試乗と車庫確認が必須です。

新型CR-VとZR-Vの違いを比較
新型CR-Vを検討するとき、最も迷いやすいのがZR-Vです。
両車とも2.0L e:HEVを搭載する5人乗りSUVですが、狙っている用途はかなり異なります。
| 比較項目 | 新型CR-V | ZR-V |
|---|---|---|
| 全長 | 4,700mm | 4,570mm |
| 全幅 | 1,865mm | 1,840mm |
| 全高 | 1,680~1,690mm | 1,620mm |
| 乗車定員 | 5人 | 5人 |
| 主力パワートレーン | 2.0L e:HEV | 2.0L e:HEV |
| 駆動方式 | FF/4WD | FF/4WD |
| 価格 | 512万2,700円~ | 370万7,000円~ |
| キャラクター | 広さ・快適性重視 | 走り・取り回し重視 |
CR-VはZR-Vより全長が130mm、全幅が25mm、全高が60~70mm大きくなります。
数値だけを見ると極端な差ではありませんが、後席と荷室の余裕はCR-Vのほうが明確に上です。
室内と荷室の広さはCR-V
家族4~5人で乗る機会が多いなら、CR-Vが向いています。
新型CR-Vは先代より後席足元を16mm拡大し、後席に8段階のリクライニング機構も採用。長時間乗っても疲れにくい空間を目指しています。
さらに後席にはスライド機構があり、乗員の足元と荷室容量のバランスを調整できます。
ベビーカーやキャンプ用品、旅行用の大型スーツケースを積む機会が多い家庭では、ZR-Vとの違いを実感しやすいでしょう。
ZR-Vも日常用途には十分ですが、後席や荷室よりも、運転席を中心としたパーソナルな空間と走りのよさを重視したSUVです。
街中での扱いやすさはZR-V
取り回しを優先するならZR-Vです。
全長が130mm短く、全幅も25mm狭いため、スーパーの駐車場や狭い住宅街ではZR-Vのほうが気を使いません。
ZR-Vの全幅1,840mmも決して小さくはありませんが、1,850mm制限の機械式駐車場に対応できる可能性があります。
通勤や買い物など、1~2人で街中を走る時間が長いなら、CR-Vの広さを持て余すことも考えられます。
長距離移動の快適性はCR-V
高速道路を使った家族旅行では、CR-Vが有利です。
新型CR-Vには、路面からの入力に応じて減衰力を調整する周波数応答ダンパー、走行音を打ち消すアクティブノイズコントロール、ノイズリデューシングホイールが採用されています。
後席の広さやリクライニング機構も含め、ドライバーだけでなく同乗者の快適性を重視した設計です。
ZR-Vは軽快でスポーティーな走りが魅力ですが、家族全員が長時間快適に過ごせることを重視するならCR-Vが一歩上です。
価格とコストパフォーマンスはZR-V
価格差を考えると、コストパフォーマンスではZR-Vが優位です。
ZR-Vの価格帯は370万7,000~472万7,800円。CR-Vの最廉価グレードでも、ZR-Vの最上級価格を上回ります。
ZR-Vのe:HEV Z BLACK STYLEは、FFが447万9,200円、4WDが467万7,200円です。
比較すると、次のようになります。
| 比較 | 価格差 |
|---|---|
| CR-V RS FFとZR-V e:HEV Z BLACK STYLE FF | 64万3,500円 |
| CR-V RS 4WDとZR-V e:HEV Z BLACK STYLE 4WD | 71万5,000円 |
この約65万~72万円を「広い後席・荷室・静粛性・上級装備」に支払えるかが判断のポイントです。

新型CR-Vの走りはどう変わった?
新型CR-Vには、第4世代の2モーター式ハイブリッド「e:HEV」が採用されています。
基本構成はZR-Vやシビックのe:HEVと近いものですが、CR-Vには専用のハイ/ロー2段エンジン直結ギアが追加されました。
一般的な走行ではモーターを中心に駆動し、高速巡航など効率のよい場面ではエンジンを直接タイヤにつなぎます。
さらに、低速側の直結ギアを設けたことで、市街地での緩加速や登坂時にもエンジンの力を効率よく使えるようになりました。
これにより、車重のあるCR-Vでも次のような走りが期待できます。
- 発進時はEVに近い滑らかさ
- 中間加速ではモーターによる力強い応答
- 高速巡航ではエンジン直結による効率のよさ
- 登坂路でもエンジン回転が不自然に高まりにくい
単に燃費を追求するハイブリッドではなく、大型SUVらしい余裕のある走りを狙ったシステムです。
4WDは雪道だけの装備ではない
4WDモデルには、電子制御式のリアルタイムAWDが採用されています。
従来は前後の駆動力配分が最大60対40でしたが、新型では最大50対50まで後輪側へ配分可能になりました。
雪道や滑りやすい路面だけでなく、舗装路のコーナリングでも安定感を高められるのが特徴です。
ドライブモードには、次の5種類が用意されています。
- SPORT
- NORMAL
- ECON
- SNOW
- INDIVIDUAL
降雪地域だけでなく、山道や高速道路を頻繁に走る人にも4WDを選ぶメリットがあります。
新型CR-Vの魅力
後席と荷室が広い
CR-Vを選ぶ最大の理由です。
後席スライドと8段階リクライニングにより、乗員の快適性と荷室容量を使い分けられます。家族旅行、キャンプ、スポーツ用品の積載など、荷物が増えやすい用途に向いています。
静粛性を重視している
アクティブノイズコントロールやノイズリデューシングホイールなど、上級SUVらしい騒音対策が施されています。
価格差は単なるボディの大きさだけではなく、長距離を走ったときの疲れにくさにも反映されています。
Googleを標準搭載
9インチHonda CONNECTディスプレーにはGoogleを搭載し、Googleマップ、Googleアシスタント、Google Playを利用できます。
スマートフォンのナビアプリに慣れている人でも使いやすく、目的地検索や音声操作を車内で完結できるのが便利です。
Hondaパーキングパイロットを搭載
新型CR-Vには、駐車操作を支援するHondaパーキングパイロットも搭載されています。
車体が大きいだけに、駐車支援機能の恩恵はZR-V以上に感じやすいでしょう。
購入前に知っておきたい後悔ポイント
価格が高い
最大の弱点です。
CR-V RS・FFでも512万2,700円。ボディカラーやディーラーオプション、諸費用を加えると、乗り出し価格は550万円前後になる可能性があります。
BLACK EDITIONでは、乗り出し600万円を超えることも考えられます。
この価格帯では、ハリアーやRAV4の上級グレードだけでなく、レクサスNXの一部グレードや輸入SUVも比較対象になります。
全幅1,865mmは駐車場を選ぶ
一般的な平面駐車場では大きな問題になりませんが、機械式駐車場や古い立体駐車場では制限に引っかかる可能性があります。
ドアの開閉スペースも必要なので、自宅駐車場の幅は車体寸法だけで判断しないようにしましょう。
3列シートは設定されない
新型CR-Vの国内仕様は5人乗りのみです。
先代CR-Vにはガソリン車の7人乗り仕様がありましたが、新型では3列シートが用意されていません。
6人以上で乗る機会があるなら、ステップワゴンや他社の3列シートSUVを検討する必要があります。
Honda SENSING 360は最上級グレードのみ
通常のHonda SENSINGでも機能は充実していますが、前方交差車両警報や車線変更支援などを備えるHonda SENSING 360はBLACK EDITIONだけです。
安全装備を最優先すると、自動的に577万9,400円の最上級グレードを選ぶことになります。
ここは価格設定に不満を感じやすい部分です。
新型CR-Vがおすすめの人
新型CR-Vは、次のような人におすすめです。
- ZR-Vでは後席や荷室が狭い
- 家族4~5人で長距離移動する
- キャンプやサーフィンなど大きな荷物を積む
- 静粛性と乗り心地を重視する
- ハリアーより走りや実用性を重視する
- ホンダのe:HEVが好き
- 予算に余裕があり、長く乗る予定がある
特に、ミニバンほど大きな空間は必要ないものの、ZR-Vやヴェゼルでは家族用途に少し余裕がないと感じる人には合っています。
ZR-Vを選んだほうがよい人
反対に、次のような人にはZR-Vが適しています。
- 1~2人で乗ることが多い
- 通勤や買い物など街中での使用が中心
- 狭い道や駐車場を頻繁に使う
- スポーティーなハンドリングを重視する
- 500万円を超える予算はかけたくない
- 後席や荷室の広さはそれほど必要ない
ZR-VはCR-Vの廉価版ではありません。
CR-Vが家族全員の快適性と実用性を重視したSUVであるのに対し、ZR-Vは運転する人を中心に、スタイルと走りを楽しむSUVです。
サイズだけでなく、使い方から選ぶと後悔しにくくなります。
新型CR-Vに関するよくある質問
新型CR-Vの発売日はいつですか?
日本では2026年2月27日に発売されました。2025年12月12日から先行予約が受け付けられていました。
新型CR-Vの価格はいくらですか?
e:HEV RS・FFの512万2,700円から、e:HEV RS BLACK EDITION・4WDの577万9,400円までです。
新型CR-Vにガソリン車はありますか?
国内仕様は2.0L e:HEVのみです。ガソリン車やプラグインハイブリッド車は設定されていません。
新型CR-Vは何人乗りですか?
全グレード5人乗りです。国内仕様に7人乗りはありません。
CR-VとZR-Vはどちらが大きいですか?
CR-Vのほうが全長で130mm、全幅で25mm、全高で60~70mm大きくなります。特に後席と荷室の余裕に差があります。
CR-VとZR-Vならどちらを買うべきですか?
家族での移動、後席、荷室、長距離の快適性を重視するならCR-V。街中での扱いやすさ、価格、スポーティーな走りを重視するならZR-Vがおすすめです。
まとめ:新型CR-Vは広さと快適性に価値を感じるなら買い
新型ホンダCR-Vは、2026年2月27日に日本発売された上級ミドルサイズSUVです。
価格は512万2,700~577万9,400円。決して安くありませんが、広い後席と荷室、専用制御のe:HEV、高い静粛性、充実した運転支援機能を備えています。
ZR-Vとの選び分けは明確です。
- 家族で使い、後席と荷室の広さを求めるならCR-V
- 1~2人で使い、街中での扱いやすさを求めるならZR-V
- 雪道や山道を走るならCR-Vの4WD
- 装備と安全性能を最優先するならBLACK EDITION
- コストを抑えるならZR-V
新型CR-Vは、価格だけを見ると割高に感じます。しかし、ZR-Vでは得られない室内の余裕や長距離での快適性まで必要な人にとっては、ホンダSUVのなかで最も完成度の高い選択肢です。
反対に、広さを使い切れないのであれば、無理にCR-Vを選ぶ必要はありません。
「大きなZR-V」ではなく、家族や荷物を載せて遠くまで快適に移動するためのSUVとして評価することが、新型CR-V選びのポイントです。
※価格・仕様は2026年8月時点。最新情報はホンダ公式CR-V製品ページおよびホンダ公式発表をご確認ください。
