2026年9月、ついに世界初公開された新型パジェロ。
7年ぶりに日本へ戻ってくる「パジェロ」という名前だけでも注目度は高いですが、実車のスペックが明らかになると、どうしても比較したくなるクルマがあります。
トヨタ・ランドクルーザー250です。
どちらも約4.9mのボディを持つ3列7人乗りの本格SUV。ディーゼルエンジンを搭載し、悪路走破性だけでなく普段使いや長距離移動まで考えられています。
では、新型パジェロとランクル250、本当に買うならどちらがいいのでしょうか。
先に結論を言うと、
ブランド力やリセール、長年積み上げられた安心感を優先するならランクル250。
一方、
日本での扱いやすさ、三菱独自の4WD制御、7人乗りSUVとしての快適性、そして「ランクル以外の本格SUVが欲しい」という人には新型パジェロがかなり面白い選択肢になりそうです。
しかも実際のサイズやエンジン性能を比べてみると、両車は思っている以上に近いところにいます。
※新型パジェロは2026年9月時点で日本発売前のため、価格や一部仕様については未確定です。本記事では三菱自動車が公表した情報を中心に、未発表部分については予想であることを明記して比較します。
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新型パジェロとランクル250の違いをまず比較
細かな装備を見る前に、購入時に特に気になる部分をまとめます。
| 比較項目 | 新型パジェロ | ランクル250 |
|---|---|---|
| 全長 | 4,920mm | 4,925mm |
| 全幅 | 1,925mm | 1,980mm |
| 全高 | 1,910mm | 1,925mm |
| ホイールベース | 2,870mm | 2,850mm |
| 乗車定員 | 7人 | 5人/7人※グレードによる |
| ディーゼル | 2.4Lターボ | 2.8Lターボ |
| 最高出力 | 150kW(約204PS) | 150kW(204PS) |
| 最大トルク | 480Nm | 500Nm |
| AT | 8速AT | 8速AT |
| 4WD | SS4-II+S-AWC | フルタイム4WD |
| 最低地上高 | 230mm | グレード・仕様による |
| 日本価格 | 未発表 | グレードによる |
数字を並べてみると面白いことが分かります。
全長はほぼ同じ。最高出力もほぼ同じです。
一方で、新型パジェロはランクル250より全幅が55mm狭くなっています。
たった5.5cmと思うかもしれませんが、全幅2m近いSUVでは、この差は日常で意外と無視できません。

一番大きな違いはサイズ?パジェロはランクル250より55mm細い
新型パジェロのボディサイズは、
- 全長:4,920mm
- 全幅:1,925mm
- 全高:1,910mm
- ホイールベース:2,870mm
です。
対してランクル250は代表的な仕様で、
- 全長:4,925mm
- 全幅:1,980mm
- 全高:1,925mm
- ホイールベース:2,850mm
となります。
全長差はわずか5mm。
つまり、前後方向の大きさはほとんど同じです。
ところが全幅はパジェロの方が55mm狭い。
日本で使うなら、この55mmは結構大きい
1,925mmでも決して小さなクルマではありません。
機械式駐車場はもちろん、古い立体駐車場や狭い住宅街では気を使うサイズです。
ただ、1,980mmになると「ほぼ2m」。
スーパーの駐車場で隣にクルマが止まっているときのドアの開けやすさ、狭い道路でのすれ違い、自宅駐車場への出入りなどでは、55mmの違いが効いてくる可能性があります。
もちろんパジェロも大型SUVですが、
「ランクル250とほぼ同じ全長なのに、幅は少し抑えられている」
というパッケージは、日本ではかなり意味があります。

ディーゼル性能は驚くほど近い
新型パジェロには2.4Lクリーンディーゼルターボが搭載されます。
最高出力は150kW(約204PS)、最大トルクは480Nm。
ランクル250の2.8Lディーゼルは204PS、500Nmです。
| パジェロ | ランクル250 | |
|---|---|---|
| 排気量 | 2.4L | 2.8L |
| 最高出力 | 約204PS | 204PS |
| 最大トルク | 480Nm | 500Nm |
| 変速機 | 8AT | 8AT |
排気量はランクル250の方が大きいものの、最高出力はほぼ同じ。
最大トルクも20Nm差です。
少なくともカタログスペックだけを見て、
「ランクル250の方が圧倒的にパワフル」
とは言えません。
もちろん車重やギア比、制御によって実際の加速感は変わるため、最終的には日本仕様の実車で比較する必要があります。
ただ、新型パジェロがランクル250と真正面から比較できる性能を持って登場したことは確かでしょう。
悪路性能は「ランクルだから圧勝」とは言えない
ランドクルーザーの最大の強みは、やはり悪路走破性への信頼です。
世界中で長年使われてきた実績は簡単に真似できるものではありません。
ただし、新型パジェロも単なるSUVではありません。
高剛性ラダーフレームを採用し、
Super Select 4WD-II(SS4-II)とS-AWC
を組み合わせています。
SS4-IIでは、
- 2H
- 4H
- 4HLc
- 4LLc
という駆動モードを選択できます。
さらにS-AWCによって、駆動力だけでなく「走る・曲がる・止まる」を統合制御します。
最低地上高は230mm。
アプローチアングル30.4度、デパーチャーアングル25.8度など、本格クロスカントリーSUVらしい数値も確保されています。
したがって、
「悪路を走るならランクル、パジェロは街乗りSUV」
という単純な関係ではありません。
むしろ新型パジェロは、三菱が本気でランクル250と比較されることを覚悟して作ったクルマ、と考えた方が自然でしょう。
ただし「実績」ではランクル250が圧倒的に強い
ここはパジェロファンであっても冷静に考える必要があります。
新型パジェロのスペックがどれだけ優れていても、ランドクルーザーが世界中で積み重ねてきた実績まで一気に追いつけるわけではありません。
耐久性。
悪路での信頼性。
部品供給。
中古車市場。
ブランド価値。
こうした「数字に表れない強さ」はランドクルーザーの大きな武器です。
一方、新型パジェロにはS-AWCなど三菱らしい技術があります。
つまり、
実績とブランドで選ぶランクル250。
最新の三菱4WD技術を含めた走りで選ぶパジェロ。
という違いが見えてきます。
3列7人乗りSUVとして見るとパジェロが面白い
新型パジェロは3列シート7人乗りです。
三菱は今回、単に「3列目があります」という作りではなく、7人全員が快適に過ごせる室内空間を重視しています。
ここは新型パジェロを見るうえでかなり重要だと思います。
本格クロカンとしての性能だけでなく、
家族で普通に使えるフラッグシップSUV
を狙っているからです。
普段は家族で街乗り。
週末は高速道路で遠出。
キャンプやスキーにも行く。
必要なときには祖父母や友人も乗せる。
こういう使い方をする人にとっては、悪路性能の限界値より「家族が快適に乗れるか」の方が重要でしょう。
ランクル250にも7人乗り仕様がありますが、新型パジェロが3列目まで含めた快適性をどこまで高めているのかは、実車でぜひ確認したいポイントです。

新型パジェロの価格はいくら?ここが最大の問題
そして最大の問題が価格です。
新型パジェロの日本価格は、2026年9月時点では正式発表されていません。
これまで当サイトでは、装備やポジショニングなどから価格を予想してきましたが、世界初公開後の新型パジェロを見ると、三菱が単純に「昔のパジェロを復活させた」のではないことが分かります。
三菱自身が新世代のフラッグシップと位置付け、内外装の上質感も大きく引き上げています。
そのため、価格次第ではランクル250とかなり近い領域に入ってくる可能性があります。
ここはパジェロの評価を大きく左右するでしょう。
仮に、
「ランクル250より明確に安い」
となれば、パジェロにはかなり強い商品力があります。
反対に、
「ランクル250とほとんど変わらない、あるいは上回る」
となれば、ブランド力やリセールまで含めてランクル250を選ぶ人も増えるでしょう。
新型パジェロの価格・グレードについては、別記事で最新情報を随時更新しています。
リセールはランクル250が有利と考えるのが自然
購入価格だけでなく、売却価格まで考えるとランクル250は非常に強い存在です。
ランドクルーザーシリーズは中古車市場での需要が高く、海外需要も期待できます。
対して新型パジェロは復活したばかり。
将来的に人気車になる可能性は十分ありますが、現段階でランクル250と同等のリセールを期待するのは少し早いでしょう。
したがって、
3年、5年程度で乗り換えることを前提に総所有コストを考えるなら、ランクル250の方が有利になる可能性があります。
ここはパジェロの弱点としてきちんと見ておくべきです。
一方で盗難リスクまで考える必要がある
ランドクルーザーを購入するときに無視できなくなっているのが盗難対策です。
人気と高い資産価値は大きなメリットですが、その人気自体が盗難リスクを高める一因にもなります。
もちろんパジェロだから盗難されないわけではありません。
新型パジェロが人気化し、中古車価格が上昇すれば同じ問題が出てくる可能性もあります。
ただ、車選びは購入価格やリセールだけではありません。
保管環境や防犯設備まで含めて考えると、
「リセールが高いからランクル一択」
とも言い切れないのが現在の大型SUV選びの難しいところです。
デザインはかなり好みが分かれそう
これは数字では決められません。
ランクル250は歴代ランドクルーザーを思わせる直線的で無骨なデザイン。
一方、新型パジェロも歴代モデルのモチーフを残しながら、かなり現代的で上質な方向へ進化しました。
特に新型パジェロは初代のロールバーを想起させるCピラーや、歴代パジェロの背面スペアタイヤをモチーフにしたリアデザインなど、過去のパジェロを知る人なら気付く要素が盛り込まれています。
個人的には、ここはかなり重要だと思います。
大型SUVは必要性だけで買うクルマではありません。
駐車場に止まっている姿を見て、
「やっぱりこのクルマにしてよかった」
と思えるかどうか。
パジェロ復活に惹かれている人なら、この部分はスペック以上に大きな購入理由になるでしょう。
ランクル250より新型パジェロを選ぶ理由はある?
あります。
ただし、誰にでもパジェロを勧められるわけではありません。
新型パジェロが向いている人
- パジェロというクルマそのものが好き
- ランクルとは違う本格SUVに乗りたい
- 7人乗りを実際に使いたい
- 日本で少しでも扱いやすい車幅を重視する
- S-AWCなど三菱の4WD技術に魅力を感じる
- 人と同じクルマに乗りたくない
- リセールだけで車を選びたくない
こういう人なら、新型パジェロはかなり魅力的です。
特に全幅1,925mmというサイズは、ランクル250と迷っている人にとって意外に大きな決め手になるかもしれません。
ランクル250が向いている人
反対に、
- ランドクルーザーというブランドが好き
- リセールを重視する
- 世界的な実績と信頼性を重視する
- 長期間所有する
- 本格的な悪路走行も想定している
- 将来の売却まで含めて資産価値を考える
なら、やはりランクル250は強いです。
新型パジェロが登場したからといって、ランクル250の商品力が下がるわけではありません。
むしろ比較してみると、
ランドクルーザーがなぜこれほど支持されているのか
もよく分かります。
ではランクル300と比べると?
新型パジェロが発表されると、ランクル300と比較したくなる人もいるでしょう。
ただ、実際の購入比較では少しカテゴリーが違うと考えています。
ランクル300は250よりさらに上の性能・価格帯を担うモデルです。
一方、新型パジェロは約4.9mのボディ、2.4Lディーゼル、7人乗りという構成を見る限り、実際の競合としてはランクル250の方が近いでしょう。
そのため、
パジェロ vs ランクル250=現実的な購入比較
パジェロ vs ランクル300=上位モデルとの性能比較
くらいに考えると分かりやすいと思います。
結論|ランクル250一択ではなくなったことが新型パジェロ最大の価値
新型パジェロとランクル250を比較すると、単純に優劣をつけるのは難しいです。
ブランド、実績、リセールまで含めればランクル250は非常に強い。
それは新型パジェロが登場しても変わりません。
しかし、新型パジェロには、
全幅1,925mmという比較的抑えられたサイズ、約204PS・480Nmのディーゼル、SS4-II+S-AWC、3列7人乗り、そして復活したパジェロという個性があります。
これだけ揃えば、十分にランクル250と比較する理由があります。
むしろ新型パジェロの登場で面白くなったのは、
「本格国産SUVが欲しいなら、とりあえずランクル」ではなくなったこと
ではないでしょうか。
リセールならランクル250。
ブランド力でもランクル250。
それでも、
「自分ならどちらのクルマに乗りたいか」
まで考えると、答えが変わる人はいるはずです。
あとは新型パジェロの日本価格です。
ここがランクル250に対して競争力のある設定になれば、久しぶりに国産本格SUVで本気で迷える2台になるかもしれません。
